バランスセンサー

 子どもの立っている姿勢やバランスが悪くて、”フラフラして見える”といったことはありませんか?

 ここで問題です。「立っている時に、バランスをとっているのはどこだと思いますか?」

頭?  体幹?  骨?     ・・・答えは、『足の裏』です。

 足の裏には感覚受容器がたくさんあり、それがどの位置に体重がかかっているのか?真っすぐなのか?傾いているのか?という状態で常にバランスセンサーの役割を果たしています。

 しかし最近の子どもたちは、このセンサーがうまく働いていないことが多いようです。それは、なぜでしょうか?

 その原因の一つに、遊び方があります。昔に比べて外で遊ぶ時間が少なくなったり、裸足になることが減ったり、公園などの環境変化や靴の性能が良くなったことで、足裏への刺激や脚を使うという事が減った事が影響されているようです。

 本来加齢とともに受容体は減っていくのですが、子どもの内から少ない状態の子が増えているのです。では、このセンサーを働かせるようにするためにできることは、どんなことでしょう?それは、足の指を動かしたり、わざとバランスの悪い状況で動くことです。なぜ、バランスを悪くして動くことが良いのかというと、足裏の感覚受容器は脳とつながっており、良いバランスを身につける為にたくさんの失敗経験が必要になります。失敗経験を脳に記憶させることで、正しいバランスが養われていくのです。

 あえて足元に不安定な物を置いたり、障害物の中で動いたり、片脚立ちの状態で身体を動かす等、バランスの悪い状況の中でたくさん動き、失敗経験を多く脳に送っていきましょう。